キープキャスト「レジットブースまとめ」
まずはキープキャストにご来場くださいました皆様ありがとうございました。そして、出展メーカーの皆様、主催者の皆様、お疲れさまでした。大変、お世話になりました。
バス関係の出展の多いキープキャストが、バスアングラーにとって一番楽しいのは当然で、名古屋圏のみならず、関東からも関西からも多くの方がお越しでした。
目的も様々で、物販の限定品コレクション狙い、転売狙いが朝のスタートから勝負となり、セミナーなどは人気プロとの写真&サインで行列となり、そして本来の目的である商品の展示を見学する人という具合になっております。
展示会という目的ならば、商品だけを展示して見てもらうのが目的ですが、業界発展という意味では集客重視なフィッシングショーも大切でしょうし、名古屋キープキャストのようなお祭り騒ぎを兼ねた展示会というのも必要ですね。
バス釣りを趣味とする人にとって、これだけ一気に集まって、自分の趣味の世界でお祭りをしている訳ですから、皆さん本当に楽しそうにされていました。私もバスアングラーとして一番オススメできるのが、この名古屋キープキャストです。
さて、今回はレジットデザインのブースで参加。
レジットデザインは、どちらかというとモノの質で売るタイプのメーカーですから、人気プロで写真&サインで並ぶブースでもなく、限定品の転売やコレクションで並ぶブースではありません。モノとして本当に釣りをされている方が必要なモノかどうかを実物を手にして、私達のようなプロスタッフからフィールドの経験を通じたモノのセレクトをご質問される機会が多いブースです。
ですから、展示は限定品が奥でモノであるロッドが前に出ています。
だいたいブースの設営のレイアウトを見ると、そのメーカーの参加目的というのが分かります。
注目して欲しいのが「人なのか、モノなのか、物販なのか」
さて、そのモノですが、ワイルドサイドも2年目に突入するので、当初のように「どんなロッドを作ってるの?」みたいな好奇心の方は少なくなり、1本持って良かったからもっと揃えたいという方が多くなってきました。
さらに、値段の割りのモノの質が高いという点と、フィールドで必要とされるモノがあるという、釣りの本質に基づいたテーパーデザイン、ラインナップ設定が最大の売りです。ですから、人気プロで行列が出来なくても、釣りをしている人達が、釣りに必要なモノを求めていくと、たどり着くというケースが目立ちます。
今回もその「必要とされるモノ」という点で、フィールドから導き出されたロッドばかりが開発されました。まずは細かいアイテム説明はなくコンセプトだけを解説します。
その一つが「ショートロッド」
最近は、短いロッドというのは業界的にはタブーというか「売れない」とされるので、市場リサーチからは発売されません。しかし、実際のフィールドでショートロッドを使うと、その操作性の高さから細かいシェイク、ストラクチャーの回避能力が圧倒的に優れています。そのため、リザーバー、山上湖、北湖ディープあるいはローボート、フローターアングラーからは絶対に必要なアイテムとなります。その意見は各方面から多く寄せられていたのですが、なかなか市場リサーチから答えられないジャンルでした。
しかし、フィールドで必要なモノという事で、現役トーナメンターや実際に釣りにかなりの回数行っているアングラーからは、「これだよ」という意見が多く、やはり必要なモノなのに市場にないロッドだという事がはっきりとしていました。
ただ、マニアックなモノだけに、実際にどれぐらい売れるか分かりませんが、実際の必要度合いから言えば、ビッグベイトロッドと同等かそれ以上のモノなので、インディーズメーカーのレジットが作って、そのうち流行になって大手も販売するようになって、必要なモノが市場に供給されるようになれば良いですね。
つづいて、「短いフロッグロッド」
こちらもフロッグゲームがこの5年ぐらいブームになったのですが、7フィート以上のロング&パワーロッドがブームの主流となっていました。ただ、実際にフロッグを使ってるアングラーからは、「そういうロング&パワーロッドではないフロッグゲームもあるのに・・・」という状況が続いた為に、今回短いフロッグロッドで操作性の高いモデルがフロッグ使いのアングラーの協力の下に完成しました。
当然、こちらも現場のアングラーの声を中心に作られているので、本当にフロッグをやっているアングラーから納得の声が多いアイテムでした。
そして、「硬めなクランクロッド、スイミングジグロッド」
これらは琵琶湖アイテムなのですが、クランクロッドに関しては、硬めに設計しています。これはフィールドでテストしていると、本当に普通のクランクロッドが必要なのか?という疑問が出て来たからです。今までのクランクロッドは4mから5mを中心とした本格的なディープクランクロッドなのですが、日本でクランクロッドをまともに使うのは琵琶湖のみです。
その琵琶湖のクランク事情が、3mから4mと6mという風に分化している状況があります。南湖ならば、ファットペッパー、HU300,DEEPX300クラスがメインレンジで、それより深くなるマッドペッパーマグナムレンジになると、南湖の場合はチャネルライン生え始めたノリ状の黒いウィードにタッチする為、クランクの使い道がありません。さらに深いレンジは北湖での10XDなどで6mレンジとなっていますが、それはクランクロッドでやるものではなく、実際はビッグベイトロッドと兼任させるのが得策です。
こうなると今の琵琶湖事情に合うクランクロッドというのは3mから4mとなります。
そこだと使い道が狭いので、もっと合う釣り方を見つけたいという事で、バイブレーションに注目しました。できるだけルアーのカバーする範囲が広まると、ボートに積み込むロッドの本数が少なくて済みますからね。
今、琵琶湖で昔TDバイブやTDプロズバイブなどで流行していたバイブレのスローリトリーブというのが再燃しており、TN70サイレントで最近は流行の兆しが出ております。その際、クランクだけに重点を合わすと5m側のクランクには良くなるが、バイブレには駄目になるという事で、今回はあえて5m側のクランクを切って、バイブレでのスローリトリーブ時に確実に手元にバイブレの振動が来るようにテーパーをよりパラボリックにして、全体で受けて弱い振動を増幅させるように設定しました。
ですから、今の琵琶湖で必要なモノは?という問いに対しての回答であり、模範的なクランクロッドとは?という問いに対しての回答からは少しズレがあると思うのです。その点は、やはり現場で投げて釣りをしているアングラーにしか理解されないとは思うのですが、小規模メーカーであるメリットを最大に生かして、面白いバイブレのスローリトリーブという釣りにも焦点を合わせたクランクロッドと言う作りにしています。
やはり、開場するとロッドを手にする方が多数。触るだけで、そのコンセプトが分かる方もチラホラ。やっぱり通好みのマニアックメーカーです。
釣りをしている方が多いので、実際のフィールドでの経験に基づいたロッドセレクトの相談が多かったです。
一応、物販もあるのですが、もうロッド展示でてんてこ舞いで、販売は二の次。
ただ、限定のロッドジャケットもあったんですよ。
あとTシャツとトレーナーも。
カタログは無料です。
そして、夏には新しいキャップも。
とは言え、本質はロッドにアリで、ロッドを多くの方に触って頂いた事にキープキャストの価値がありました。
カテゴリー: レジットデザイン