12月31日平村ガイド「2019年を振り返る」
2019年も残すところ僅かとなりました。
そこで、今年一年を総括していく事にしましょう。
【1月】
2018年の秋の台風により琵琶湖南湖のウィードは抜け落ちて、バスはインサイドのストラクチャーや沖の残りカナダ藻に付く状態が続き、ウィードが少なく濁りが発生していた事からバイブレーションが絶好調。特にTN60トリゴンのパターンは連日50アップやロクマルをキャッチ出来て、その状態が1月の前半まで継続してくれていました。
ワイルドサイド69MHのフロッグロッドでTN60トリゴンをスローリトリーブしてウィードやストラクチャーにハングオフさせるテクニックがとても効果的でウィンターパターンとしても強烈な印象を残しました。さすがに1月後半にはペースダウンとなりましたが、南湖が釣りやすい1月でした。
【2月】
残りウィードもほとんど枯れてしまい、南湖の中はツンツルテン状態となり、バスの居場所は浚渫に限定されていきました。下物と西岸シャローのストラクチャーが狙い場所となり、下物のマークが薄かった2月は浚渫のディープでネコシュリンプのJHリグで反応させやすく、天候が穏やかならば50アップも簡単に釣れる状況でした。
ただ、北西よりの強風となると下物が釣りづらくなり苦戦することに。その場合は西岸のマンメイドでフリーリグやダウンショットが有効でした。
ワイルドサイド61Lに1/16ozもしくは1/13ozのハヤブサのブラッシュイージーにセットしたネコシュリンプは厳冬期のスローなバスにも、ワーム素材が柔らかくステイさせてもユラユラとポークのように動くのでバイトが多く助かりました。
【3月】
さすがに3月になると下物のマークが激しくなり、週末は大船団モードに。ウィードエリアに逃げたいのですが、南湖内にウィードが消滅していた時期だけに船団下物に入るか、逃げてマンメイド、他の浚渫か?という選択でしたが、下物で船団に埋もれる日が多くなりました。
釣り方は、2月と同じネコシュリンプ展開でしたが、たまにシャローのフリーリグ、TN60をワイルドサイド66MLを使ってのバイブレーションでも水路内や東岸の内湖という濁りのシャローで強風時に逃げる展開もしていました。
【4月】
下物に加えて、ディープホールも大船団となり、さらに西岸のノーマークだったマンメイドも次第に発見されるようになり、ますます逃げ道が少なくなる印象でした。ただ、4月になり活性が高まってきた分、フリーリグへの反応が良くなり、ワイルドサイドST610MLでのソリッドティップのフリーリグ5gセッティングで多数のバスをキャッチ。
この時期はいくらプレッシャーの高いマンメイドでもバスが水温上昇で入ってくるような状態でしたので、根が掛かりを出来るだけさせないフリーリグでマンメイドを攻めて粘って釣っていく展開でした。
【5月】
さすがにエビモ(多分、正式にはササバモですが、分かりやすいようにエビモで統一)が生えてきた事から、浚渫、マンメイド以外でも釣れるようになり、エビモが水面下にある時期はライブスコープでエビモを発見すると面白いようにバスが釣れました。エビモが生えてきた事から再びジグヘッド展開に戻すようになり、ネコシュリンプが再び炸裂しました。
例年ならば、エビモの密度、カナダ藻の量が多くなる時期でラインを太くする必要からライトテキサスのフリックカーリー7,8を使用することが多い時期ですが、2019年はウィードが薄かったので、そのままジグヘッド展開でも対応可能でした。
【6月】
5月後半から6月にかけては小鮎の群れが南湖内に入ってきたので、このタイミングからベイトの多いエリアではスイミングを多用するようになりました。北湖ではI字系でも炸裂していたのですが、南湖でも十分に釣れる状況だけに釣れる北湖を無視して南湖内でガイドする日々が続きました。
スイミングと言っても、ダウンショットでのスイミングを多用して、ヘビダンではワイルドサイドST610MLに10gシンカーでリズムウェーブ3,8のスイミング、ベイトフィネスではワイルドサイドST63L+にフリックカーリー4,8でのスイミングで65アップもヒットしました。
アユが入れば南湖内でも釣果は上がっていた時期です。
【7月】
5月から時折エビモが伸びたエリアでトップ炸裂。やはり水温が上がる時期で小雨模様ならトップで遊びたい時期ですから、SKPOPグランデをワイルドサイド66MLで遊ぶ日々が続きました。
しかし、トップに出るのはスポーニング系の個体で、それ以外のバスは7月からベイトの多いエリアに固まるようになり、狭いスポットでラッシュに入る傾向が見られました。それらはワイルドサイド69L+にPEセッティングで3インチのヤミィフィシュやヤマセンコーでベイトサイズに合わせる必要がありました。
また困った事に、フィーディングスポットが狭く、連日同じスポットでしか釣れないことから、朝一の場所取り合戦となり、狭い範囲での船団の釣りとなってしまいました。
【8月】
7月から続いていたフィーディングスポット船団モードが、ワカサギが浚渫内に溜まり、さらに密集してしまい、特に8月の台風以降はディープホールと木浜の2か所だけになってしまいました。I字系での展開がほぼほぼ広まり、逃げ道が無くなり、船団に留まるのも朝から一日動かない覚悟がないと入れないぐらいになってしまいました。
さすがに、この大船団は異常に感じて北湖に出るようになり、沖島からスタートして葛籠尾まで走るようになりました。しかし、これも大船団で連日、沖の白石にボートが数艇浮いているぐらい北湖の島巡りも人気パターンとなりました。とくかく、ガソリンを焚く日々でした。
釣り方は北湖の島やロックエリアにフリックカーリーを落とせばイージーだったので、ワイルドサイド61ULのスピニングでフリックカーリーのダウンショット展開が続きました。
あと、8月のお盆時期に例年・ビワマスガイドを実施していたのですが、2019年はお盆に台風が重なり、ほぼ全滅でした。
【9月】
少し水温の下がり出した9月ですが、例年ならば9月からアユが接岸するのでシャローでI字系の展開となるのですが、意外とアユが少なく、ハスの子が北湖は多くハスの子をメインにしてI字系展開を継続。南湖でもI字系がフィーバーしており、2019年はI字系の年となりました。南湖南部のギルを追うバスが減った影響もあって、ベイトを追ってバスは上目線ですから、I字系は理想的なルアーとなりました。
I字系に最適なワイルドサイドST65Lも在庫薄となり、なかなか入手できなくなりましたが、この時期にこのロッドでPEを使ったパターンはワラワラとバスが追いかけてくるだけにエキサイティングなものとなりました。
【10月】
私のガイドは、9月までは南湖から北湖へ走るスタイルですが、10月からは大浦に拠点を移して奥琵琶湖から北湖を回る展開となります。
10月になってもI字系の好調は続き、表層はI字系で、ボトムはフリックカーリーで横スイミングというベイトを意識したパターンは継続でした。メインエリアが北湖の奥琵琶湖中心に変わっただけで、9月とパターンはあまり変わらずでしたが、釣果は好調でした。
I字系は相変わらずのワイルドST65LにPEはオードラゴン0.6号というセッティング、ダウンショットはロックエリアが多くなりラインを太くするのに6ポンド、8ポンドを使用するのでベイトフィネスにしてワイルドサイドST63Lにして対応しておりました。
【11月】
私のガイドでは11月も引き続き奥琵琶湖をメインとして展開。例年よりも暖かい日が多く、11月でも暑いぐらいの日も多かった。
さすがに水温が下がりだした11月からはI字系への反応が鈍くなりました。ベイトのレンジが下がってきたので、今年はキャロシャッドを投入しました。これが大当たりで、連日楽しいキャロシャッドのゲームが展開できました。
このキャロシャッド専用に設計されたワイルドサイド64MLは、この釣りでシンカーを跳ねることが出来るのでベストセッティングでした。
【12月】
11月末に雪を警戒して大浦から移動して、12月は再び南湖に戻りました。しかし、そんな心配は杞憂に終わり、2019年の12月は全く雪の無いままに終わりました。
南湖に戻ってビックリしたのが、小型サイズが9月のまま入れ食いだったこと。北湖の各地の入れ食いが11月末から12月頭に終わっていたのに、南湖の北エリアは12月25日頃まで入れ食いでした。シャッドやノーシンカーを投入して真剣にすれば、3桁もいくかもしれないレベルの入れ食いで、今年のスポーニングが順調だったことを物語っておりました。
南湖では暖冬だった影響で、ウィードが残りが多くバイブレの炸裂は無く、南湖でのサイズアップは苦戦することに、そこで北湖でのサイズアップの釣りを余儀なくされることとなりました。
しかし、釣りとしては誤算だったのは、サイズアップを狙うために多くのアングラーが北湖東岸に回ったことで、昨年は12月の沖島でもそれほどボートは多くなく簡単に釣れたのが、今年はバッティングの嵐となり、何度も痛い目に遭いました。結局、北湖東岸では負け組となり、北湖西岸に走ることが多くなり、11月までのパターンを北湖でも使うことに。
ただ、荒れても南湖で数が釣れていたので、とりあえずシャッド、というのは助かりました。
【総括】
こうやって一年を振りかえると、やはり南湖内のギルの減少が大きな影響を与え、ベイト中心の一年となりました。さらに、ウィードの無かった前半戦、ウィードだらけの後半戦というのが釣り方に大きな影響を与えています。そして、南湖での釣果がベイトの影響で釣れる範囲が狭くなり、北湖も使うアングラーが増加した影響で、北湖もバッティングが例年以上に激しくなりました。
北湖を走る時間が増えるにつれてボート、エンジンへの負担も激しくなり、例年以上にコスト高になった一年でした。、北湖は例年と変わらないぐらいは釣れていたので、2020年も「ベイト」「北湖」という傾向は変わらないと思います。あと、南湖はギルの減少で釣れ方は大きく変わりましたが、夏以降の小型増加という傾向は今後に向かって思う所もありますので、それが来シーズン以降どう影響するかはしばらく見極めないといけないでしょう。
いろいろと変化はしておりますが、こういう変化を追いかけることがバスフィッシングの醍醐味ですし、今シーズンも皆様と追いかける時間を共有させていただき感謝申し上げます。来シーズンも、大きく変化するかもしれませんが、この変化をお楽しみ頂けば幸いでございます。
2019年も、皆様、ありがとうございました。
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