今回は得意?の思い出し日記です。今から遡ること半年前4月の帰国そして琵琶湖ガイドの慌しさの中でそのままになっていましたBASSMASTER OPEN アラバマリバー戦のことを振り返ってみたいと思います。
前回まではプラクティスに訪れたお話のままになっていたと思います。前回のお話
今回はプラクティス前半体調不良に悩まされたのですが幸い試合まで時間に余裕があり、大会1週間ほど前には何とか回復。
プラクティスを進めていくと、このアラバマリバーが想像通りメインターゲットはスポッテドバス(以下スポッツ)となることがわかってきました。
私にとって川でのスポッテドバスはこれまで経験がなく初めてだったのですが、やはりスポッツはカレントが絡む本流、ラージマウスはバックウォーターやクリークなどで釣ることになるということ。
そしてそれぞれ釣り込んでいくとどちらの種類のバスもまさにミッドスポーンド真ん中にあるということが釣れるエリアやスポット、釣れ方、魚体から読み取っていくことができました。
また釣れてくる(生息する)数的には、ラージマウスに比べて圧倒的にスポッツが多いということ、1lbサイズのスポッツであればリミットはイージー、しかし2lb以上のサイズになると多少難しくなって、それなりの場所を釣っていくこととなり、おそらくトーナメントで5匹のリミットでは10lbというのが一つのボーダーになってくると思われました。
ならばサイズで上回る3lb以上のラージマウスを狙うなり、混ぜる展開も考える必要があります。しかし、ラージマウスが多く生息するバックウォーターやクリークは今回のトーナメントウォーターが広いといってもバスボートの現実的行動限界範囲にはそう多くはなく他の選手とのバッティング、そしてタイミング的にトーナメントではスポーニングのピークを過ぎているであろうことを考えると相当のリスクが伴います。
スポッツとのミックスの場合もラージマウスの魚影の濃さを考えると、相当の時間をラージマウスに割かなければならず、もしこのラージマウス狙いに失敗するとその後の展開が非常に厳しいものとなってしまいます。
またこのアラバマリバーが他のフィールドと違う点は同じスポッツでもクーサスポッツと呼ばれる4lbを超えるサイズが多く生息するということ。もちろん彼らはスタート会場近くのメインリバーにも生息するのですが、
主なエリアとなるのは流れが激流となる川の上流部。モカシンギャップと呼ばれるエリア。しかしこのモカシンギャップは激流の水面直下に大岩が連なる難所中の難所、通常は余程の条件が揃わないと通常の船外機では立ち入ることすら出来ません。
そうした危険な条件から今大会ではそのエリアは除外されてしまいました。
しかしもう一つ4lbを超えるビッグサイズのクーサスポッツが期待出来る強いカレントの激流エリアがトーナメントウォーターには含まれています。それが大会会場が置かれている湖のダム下、ここはダムの放水に伴う強い流れが発生します。
しかもこの大会の週は連日の雨で流量も多くなり常に強い流れが発生し、条件的には悪くありません。しかしこのエリアもいくつかのウィークポイントがあることも事実。その一つは時間的な問題、大会会場から距離にして70km以上とかなりの遠隔地になる上、ロックを通過する必要があります、またこのロックは常に通れるわけではなくロックダウン、ロックアップの時間が決まっていること。
もう一つの問題は釣れるエリアが狭く、釣れるスポットも決まっているということ。つまり長時間かけてそのエリアまで行っても他の選手とバッティングしてしまう可能性が高く、しかもそこで失敗した場合はロックアップは出来ず大会の半分以上の時間をそのエリアに留まる必要があります。そうこの選択は非常に魅力的な反面、かなりのリスクを伴うこととなる訳です。
そして迎えた大会初日、私は下流のダム下に船首を向けました、ほぼ全開で45分ほど掛けてまずはロックを通過、予想通り10艇ほどのボートがロックダウン。しかしロックの扉が開いたときに衝撃のシーンが目に入りました、なんとメインスポットは既に一般アングラーが釣りをしているではありませんか。プラクティスでは全く一般の釣り人は見かけなかったのですが。
それでも他に幾つかスポットを持っていたのですがほぼ完ぺきに他の選手とバッティング。バックアップに持っていた更に下流のキーパー塲を釣るもののリミットメイクすら出来ない苦しい展開に我慢が出来ずに早めにロックアップ。
その後はキーパー塲となる各所を中心に帰着ギリギリ10秒前まで周りました。しかしリミットこそ作ったもののやはり3lbオーバーのキッカーサイズはまったく入らず7lbという凡ウェイトに終わり100位台からのスタート。更には初日のウェイトリーダーも含めて上位の顔ぶれの多くは一緒にロックダウンし、ダム下でバッティングした選手ばかり。こうなると初日出遅れた私が彼らと同じスポットを釣ることは難しくなってしまいます。
色々と思案した結果、守るべきものがなくなった二日目はもう一つビッグウェイトが狙える上流のジョーダンダムの放水路へと船首を向けました。こちらも会場から60㎞と遠いエリアです。私がこのエリアを初日に敬遠したのは
強いカレントが生まれるジョーダンダムの放水の有無、時間が不明確なこと。そしてバックアップとなるキーパー塲を私が上流部に持っていなかったことです。
これは私にとって一か八かの賭けでした、が幸い上流のジョーダンダムの放水に伴い放水路には強い流れが発生しおり3lbオーバーのクーサスポッツを順調にキャッチ、ラインブレイクなどもありましたが数本の入れ替えも行い
2日目は単日3位となる17lb近いウェイトを持ち込み、総合でも20位台まで追い上げることが出来ました。
このBASSMASTER OPEN第2戦アラバマリバーの結果を受けて私のサウスの年間順位は18位、残すは最終戦となる10月に開催されるセミノール戦ということに。この年間順位も踏まえたお話はまた次の機会に。