前回、TNシリーズの使い分けを記載したら、ロッドの使い分けも説明する必要もあるかと思いキーボードを叩く。
私が使っているのは主に3本
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WSC69MH(フロッグスペシャル)
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WSC73ML
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WSC610Lプラス(ベイトフィネス)
「WSC69MH」
フロッグスペシャルという名称とは裏腹に、スイミングジグもOKで巻き全般に合う中弾性のカーボンとパラボリックなテーパーがキャスト、リトリーブにおいてルアーの波動を伝えてくれるロッド。
主な使い方はTN60トリゴンの高速リトリーブとTN80のスローリトリーブで使用します。晩秋の残りウィード(水深2.5m前後)にTN60トリゴンを高速リトリーブしてウィードに掛けてはクイックに外す。突然のバイトにも中弾性カーボンで弾かず、ウィードに掛けてもある程度の硬さで外すのも良いと使い勝手が良い。早春は逆に1/2ozのスイミングジグを使いながら、濁ったタイミングで同じレンジ(水深3.5m前後)をTN80に切り替えてスローリトリーブ。この時のスローなリトリーブでも波動を感じることが出来て、柔らかすぎないパラボリックアクションがデッドスローなTN80の波動を感じさせてくれます。
フロッグスペシャルというネーミングが今では逆に邪魔になっていると言っても過言ではないぐらい。スイミングジグとバイブレーションに多用しています。春のTN80デッドスロー釣法、秋のTN60トリゴン高速巻きにおススメです。
「WSC73ML」
これはクランク、バイブレーション用に自らテストしたロッドなので、TN70に自信をもっておススメできる1本。TN70を高速に巻いても、スローに巻いてもちゃんと手元にブルブルと振動が伝わるようにベリー部の調整をしております。ティップセクションからバッドセクションをつなぐベリー部のテーパーを滑らかに仕上げることによってバイブレーションの振動を消さないようにすることを重点的に開発段階から心がけておりました。
TN70を早春に2m前後のシャローでスローリトリーブしたり、秋に高速リトリーブするのにおススメです。このロッドはクランキングロッドでもあるので、3m~4mのディープダイバーにも使います。
「WSC610Lプラス」
ベイトフィネスロッドでバイブレーション?という変なイメージを持たれるかもしれないが、TN60を使ったリフト&フォールの釣りは、まるでテキサスリグやジグのようなアクションで使うので、テキサスやジグに使うロッドが使いやすくなる。TN60を普通に巻いて引いてくるだけの釣りならばWSC66MLが一番適しているのですが、リフト&フォールでロッドを立てながらブルッ、ブルッとスローに手前に寄せてきて、ロッドを倒してフォールさせる釣りではWSC610Lプラスが適しています。
特にロッドを倒してフォールさせた瞬間のバイトは、フォール中のラインが緩んだ状態からのフッキングとなるので、ファーストテーパーのテキサス用のロッドが良く、TN60やTNスリム8を使ってのリフト&フォールでは高感度のこのロッドが一番使いやすい。ちなみにWSCST610MLでも同様の釣り方は可能です。バイブレーションをリールで巻くのではなく、ロッドの立てで巻いて、ロッドの倒しで落とす釣り。シミーフォール系の釣り方ですが、あまり日本でやっている方が少ないので、特殊な方になっていまいます。でも、海外ではこちらが主流?特にオーストラリアはTN60でこの釣り方は誰もが知っている釣り方です。
番外「WSCG68M」
もう1本だけグラスロッドについて。
数年前までの琵琶湖はウィードのないエリアは無かったので、昔はバイブレーションにグラスロッドを使用しなかったのですが、最近は南湖もウィードが無くなりつつあるので、特に早春はグラスロッドでもOK。高速リトリーブならワイルドサイドWSCG68Mの出番です。
ただ、ガイドでは使いません。一人で釣りをするときには良いのですが、3人で湖上にいるとグラスロッドって曲がり過ぎて危険なのです。湖上でゲストさんの怪我を防ぐ意味で、ゲストさんの安全を考えるとキャスト時に曲がり過ぎるグラスはNGとしています。ゲストさんが怪我をされた時点でガイド中止となるので、曲がり過ぎるグラスロッドはガイドでは使わないようにしています。だから、出番は少なくプライベートで一人で釣りをするとき以外はボートのデッキに並べていません。ですから、マイボート等で一人や二人で釣りをされる方には是非ためしてもらいたいアイテムです。
ロッド自体は悪くはないし使えるのですが、私がガイドという立場上、安全面で使っていないだけです。

さて、少しは参考になったでしょうか?
※あくまでも私の感想です。