知事本

2008-09-14 11:37:00 前の画面へ戻る

生活環境主義でいこう!嘉田由紀子語り/古谷桂信構成「岩波ジュニア新書」を読了。

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 いわゆる今流行りの政治家本の一つですが、政治信念よりは過去の知事の研究がメインとなる内容。嘉田知事の著書に関しては、私は大学の卒論テーマが「琵琶湖総合開発について」だったので、大学生の時に全て目を通しており、何度がお会いしにいった過去をもっています。

 今回読んだ理由は、嘉田県政が折り返し点の2年を経過し、今後の施策を占ううえでの参考になると思ったから。知事の任期前半は新幹線の栗東新駅問題であったが、後半は莫大な債務を抱える県造林公社の処理、RDエンジニアリングの産廃処分場の後処理となるのでは?県外のレジャー利用者から見れば、ほとんど関係ないと思われるが、釣り人にとって「水草の適正管理」と「湖面レジャー利用の規制」という2点が滋賀県が考える琵琶湖環境保全施策に含まれており、知事任期が僅かとなれば、何らかの新たなパフォーマンスが見られるのであろうか?

 この辺は前知事とは異なり、今までは政治的駆け引きやパフォーマンスが露骨に出ない知事だけに、強い押しが感じられないところ。ただ、予算不足から滋賀県の与党系選出議員を中心に琵琶湖に関する保全の議員立法を画策しており、この法案が提出されると、またゴタゴタする可能性はあるのでは?ただ、こちらも国会が政治的にドタバタしており、今は前へ進まないのであろう。

 さて、本の中で主題となっていたのは、知事の理想とする「生活環境主義」、「もったいない」をキーワードとして当選した知事ですが、新幹線新駅が「もったいない」というだけでなく、糞尿を下水処理をして琵琶湖に流し込むのも「もったいない」というのが生活環境主義の考え方。糞尿も田畑の肥料として使っていた昭和30年代の暮らしが理想的というのが基本的なスタンスとなっている。

 前回の知事選では「もったいない」をキーワードとして、新駅反対、女性知事、エコという路線で当選されたが、いったいどれぐらいの滋賀県民がこの知事の「生活環境主義」を理解しているのだろうか?エコライフを理想とするあまり滋賀県民が昭和30年代の生活(水洗トイレを捨てる生活)に戻れるというのだろうか?

 さすがに知事もそこまでは主張しないだろうが、知事の理想はそこにあるというのが理解できる一冊。



テーマ:雑記帳

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